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ようこそ実力至上主義の教室へ8の感想、考察などなど

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よう実8表紙

今回は2018年5月25日にMF文庫Jから刊行されました『ようこそ実力至上主義の教室へ8』を読了しました。

このブログとしては初めて初紹介ではない作品です。
作品の紹介は7.5巻の方を見てください。
zatoku-zatto.hatenablog.com


ナンバリング的には8巻ですが4.5巻と7.5巻を挟んでいるので巻数としてはもう10巻目ですね。
当初の発売日は4月でしたが衣笠先生が手を負傷して1ヵ月延期になりました。先生ドジっ子かよ。

そんな8巻ですが内容としては初めての全学年合同特別試験『混合合宿』になっています。
過去に体育祭で他学年と絡む機会はありましたが、今回はそれとは比にならないくらい様々な動きがみられました。
綾小路が堀北兄と取引してからは初めてですし。

他学年もそうですが、一年の他クラスの生徒が多数登場します。
これまで他クラスの生徒は主要キャラしか描かれていませんでしたが、8巻では他クラスの様々な生徒が大きく関わってきます。

それと1年3学期のこのタイミングでDクラスはCクラスになりました。設定上しょうがないとは思うんだけど、クラス変わるのややこしいな。

男キャラ6人のカラーイラストが最高にかっこいい。これほど男キャラを丁寧に扱ってる作品も珍しい。

ではではこれ以降は原作を読んでからをお勧めします。

※以下ネタバレあり

堀北学の独白

よう実シリーズお馴染みの独白スタートです。
今回は表紙にもなっている堀北兄の独白でしたね。
表紙&独白ということで8巻は堀北兄回といったところでしょうか。
個人的には別のキャラのほうが印象が強かったのですが、そのキャラについては後ほど。

俺は心から信頼できる友と言う存在を、あえて作ってこなかった。
俺はまだ理解できていなかった。3年間の時を経て、やっと気づくのだ。
自らの『過ち』そして、それが『後悔』へと繋がることに。
そして、それが『始まり』であることを――――。

独白の内容で注目すべき点はここでしょう。
今度のストーリーを示唆するようです。

わざわざ括弧付きにされていることから、『過ち』、『後悔』、『始まり』、の3つが重要なワードなのは一目瞭然です。
1つずつ考えていくと、まず『過ち』は文脈から考えるに、心から信頼できる友を作らなかったことでしょう。
『後悔』は今回の試験で危うく激カワ(重要)クラスメイトである橘先輩を失ってしまいそうになったことでしょう。
橘先輩出番少ないのにすごい好きなんだよなぁ(萌え豚)。
ここで過ちが後悔の原因になるかと聞かれるとなんとも絶対とは言い切れません。
しかし、残念ながらこれ以外に『過ち』に当てはまりそうなことを読み取れなかったので、ここは
『信頼できる友がいれば橘の危機を察知できたかもしれない』という解釈で妥協します(無能)。
最後の『始まり』は今回の混合合宿を境に堀北兄の周囲または、学校全体が変わっていくということでしょう。悪い方向に。

登場当初は圧倒的強キャラ感があふれているラスボスではと思わされるような堀北兄でしたが、卒業までの数ヵ月は苦しむことになりそうですね。


Aクラスの主役!?弥彦くん

なんと綾小路と弥彦が同じグループに!そのおかげもあって出番がかなり多いです。ついに時代が弥彦に追いついたって感じですね。
「え?弥彦って誰?」だって。
説明しよう、弥彦とはAクラスの戸塚弥彦のことである。
葛城のことが大好きであり、プライドが高く、他クラスを見下すことが得意だ。性格が最底辺な上に際立った能力はなく、無人島試験の戦犯の一人で、こいつなんでAクラス何だ?の筆頭候補である。決め台詞は「葛城さんに勝てると思うなよ」だ!
要約するとAクラスポンコツ担当です。

まあ弥彦いじりはこの辺にして綾小路と同じグループになったAクラスの生徒は弥彦と橋本です。
橋本は無人島試験の時にも一瞬登場していて、当時から坂柳派であることに変わりはありませんが、深夜の龍園との密会で自分本位な性格が出ていましたね。
綾小路からの評価も悪くない橋本ですが、南雲の口から名前が出るまで綾小路に何の不信感も抱いていないことからも、ただAクラス止まりな感じですね。
綾小路が有能過ぎて他が弱く見えるのはしょうがないね。

そんなこんなで橋本の方が様々な動きを見せていたため、弥彦は特に何もやっていません。
運動が不得意なのがわかったくらい。マジでこいつ使えねーな。

橋本は今度も出番がありそうですね。
坂柳の取り巻きとしてもそうですが、南雲にうまく使われそうな予感。

どうでもいいけど橋本の事を勝手にさわやか系のイケメンだと思って読んでいたせいで、後半の挿絵の見るからに悪そうな見た目にめちゃくちゃ驚いた。
これ結構共感してくれると思うんだけどなあ。


ぶれない高円寺

あらすじだけを読んだときは新しい試験で高円寺を中心に話が進んでいき、何かしらの変化があるものだと思っていました。
ですが、高円寺自身には何の変化もなし。

分かったことと言えば高円寺が卒業生のプライベートポイントを現金で買い取り、2000万ポイントを使いAクラスへ昇級するという作戦。
あと、アレの大きさが
金田 < 須藤 = 葛城 < アルベルト < 高円寺 = 綾小路 = Tレックス
であること。
この情報は伏線だな(混乱)。
これは一体どの層に需要があるんですかねえ(困惑)。

それでも高円寺が綾小路の本質に気づいたことは今後の展開に関わってきそうですね。

一ノ瀬崩し

今回の特別試験では男女別で進行していたため女子側の情報がほとんどありませんでしたが、夕食の時間には断片的ではありましたが各々の姿を確認できました。
その中でも一番強調されていたのは一ノ瀬のらしくない姿でしょう。
試験初日から疲れた表情を見せていました。
挿絵のぐてっとした一ノ瀬が最高にエロ可愛い

繰り返したくない。
あのつらい日々を。
あの、残酷な時間を。

一ノ瀬の本心が見える重要な伏線ですね。
おそらく8巻で一番考察するべきなのはここだと思いますが、正直情報が少なすぎてわからない。
せめて真澄ちゃんとの共通点くらいは解らないとどうしようもありません。

最後の夕食の時には完璧に疲れ切っている一ノ瀬。
それでも綾小路の言葉の違和感に気づくのは流石としかいえない。


坂柳が意味ありげな台詞を言っていることから、何かしら手を打っているのは間違いないでしょう。

綾小路も新登場したCクラスの王美雨(ワン・メイユイ)ちゃんから情報を聞き出すんじゃないのかなと思います。
なんか王美雨ちゃんと佐倉って似てない?


何の根拠もない個人的な直感では1年で初めに退学するのは一ノ瀬な気がする。
神崎助けて。

真ヒロイン朝比奈

ヒロインと呼んでいいかどうかは怪しいところだけど、希望も込めてヒロインにします。
今回の特別試験では表立った行動を見せない綾小路は唯一起こした行動として描かれているのが、朝比奈なずなとの接触です。
まあ、綾小路のことだから描かれていないところで色々と動いでいるんだろうけど。

まず、挿絵の朝比奈先輩が可愛い。
そして南雲を崇拝せず、軽そうな見た目に関わらず義理堅く、お守りを大事にするという素晴らしいギャップを持っている最強のヒロインである。
なんとなく軽井沢に似ているところがありますね。

この子がどう動くかで綾小路の立ち位置も変わってくると思うの今後も出番が多いはず(歓喜)。

櫛田をめぐる対立

1巻の表紙を飾った水筒マンもとい堀北妹ですが、ヒロインの座は軽井沢に譲り、むしろ綾小路と対立するようなことになっています。
櫛田を退学させたい綾小路と櫛田とうまくやりたい堀北の構図が完成されたので、後々衝突しそうですね。

よく考えると最も近しい人との対立ってクソ熱い展開だよなあ。
でも、勝負が見えてるのは悲しいところ。

橘先輩の涙

膝を抱える橘先輩の挿絵がなんかこう、庇護欲をそそられました。
守ってあげたい(決め顔)。
声をかけた綾小路に対しても強がってしまうあたり、何が何でも堀北に迷惑を掛けたくないらしい。
健気ないい子だなあ。
もし素直に助けを求めてたら綾小路は手を差し伸べたのでしょうか。

「オレが手を出さなきゃ、完全に詰み、ってことだな」

と言った綾小路。
つまり、何かしら手を出して助けてあげるのかなと思ったのですが、そこは冷酷無残な綾小路らしく何もせずそのまま橘先輩は退学の危機に。
まあ、多額のポイントを使って退学にはなりませんでしたが、橘先輩の性格的にかなり不安定になってそう。

そして橘先輩を退学に陥れた南雲ですが気になった点がいくつかあります。
まず一つが、南雲が今回取った信用を裏切って相手を陥れる作戦はいっそ清々しく好感が持てるのですが、それをここで使ってしまったというのがもったいないような。
この手は堀北兄に直接使った方が良かったのでは?(凡人脳)

もう一つはしゃべりすぎて小物感が出てるところです。
橘先輩への死体蹴りはまあ演出的な面もあるとは思うのですが、

「奇想天外、いや規格外の戦略とでも言っておきましょうか。俺の手を読める人間なんて一人もいません。堀北先輩、あなたを含めて誰もね」

(綾小路は読めていた)。
これとかもう小物感やばくないですか。

それでも、2年全体+3年Bクラスを味方に付けている南雲は厄介そうですね。


感想

8巻は特別試験があったにも関わらず綾小路は表立った行動を見せずに、南雲の言うように前哨戦でした。
少し退屈に感じる人もいたと思いますが、何度か差し込まれた軽井沢が最高に可愛いかったのでなんの問題もありません。
いや、名前を連呼されて照れてたところとか、ホントに軽井沢可愛い。

協力関係になった桐山副会長ですが綾小路と同じグループでも何の動きもなし。
桐山は綾小路を信用できないみたいだし、読者は桐山よりも朝比奈先輩の方を信用しているはず。

堀北兄の独白に加え、最後の一文が不穏すぎる。

次巻では混合合宿での女子側での出来事、特に一ノ瀬についてを詳しく知りたいですね。
でも、堀北兄vs南雲のことを考えると次も全学年合同の特別試験じゃないでしょうか。

まあ、どう転んでも面白くなる要素しかないのでおとなしく待っていようと思います。
ではでは今回はこのへんで。
衣笠先生絶対ギャル好きだよなあ