ざとくのざっとオタク雑談

ラノベの好評をしていくブログ Twitter:@Purin_pokemon

編集長殺しの感想などなど

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編集長殺し表紙

今回は12月19日にガガガ文庫から刊行された『編集長殺し』を読了しました。
タイトルの物騒な感じとは反対に笑いながら読めるような作品でした。

作者は『人生』などで知られている川岸殴魚先生です。
あとがき芸人でもあります
川岸先生はガガガ文庫の情報番組である月間ガガガチャンネルに頻繁に出演されています。
作品が面白いのはもちろんですが、先生自身も頭の回転が速く、とても面白い方です。
ガガガチャンネルはニコニコ生放送でやっているので気になる方はぜひ見てみてください。
MCは声優の天海由梨奈です。可愛い(最重要)。

さて、作品の話に戻りますと本作品はライトノベル編集部を舞台にしたコメディ作品になっています。
最近、有名ラノベ作家の新シリーズはラノベ作家ものが多すぎますね、まったく困っちゃいます(もっとやれ)。
新人編集者の川田桃香を中心に恐ろしく理不尽な編集長の諸行やまるで実話のような編集部の(だらしない)できごとなどが面白可笑しく書かれています。
あくまでフィクションですよ(流し目)。

本作品の珍しい点は名前でもわかるように女主人公なところです。
というか編集者は全員女性になっています。
個人的な好みになってしまいますが私は女主人公のラノベはあまり読まない方です。
同じような人も多いと思います(決めつけ)。
そんな人はこの作品を読んでみてください。
美少女ながら残念で欠点だらけな登場人物たちの物語は本当に面白くあっという間に読み終わってしまうと思います。

ではではこれ以降は読んでいる前提なので既読の方はそのまま、未読の方は読んでからをオススメします。

※以下ネタバレあり




本作品は個性的な登場人物が魅力になっているので今回はそこに焦点を当てて進めていきます。
当然のように全員美少女ですが、ライトノベルの編集部員はほぼほぼ美少女しかいないのは、ラノベ読者にとっても半ば常識だから仕方ない(洗脳済み)。
公式のブログにキャラ設定の画像があったので使わせてもらってます。

健気な川田

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川田桃香

先ほども紹介しましたが主人公の新人編集者。
簡単に言うとラーメンを研究した結果、湯豆腐にたどり着くような女の子です(無情報)。
本作品は川の字(川田ちゃんのあだ名)の一人称視点で話が進んでいくのですが、地の文も全て敬語で真面目さが伝わってきます。
敬語女子最高。
下ネタが苦手なのも高評価(ゲス顔)。

他の編集部員たちが個性的過ぎるため、いじられる側になっています。
いやマジで他の登場人物が濃すぎる(褒め言葉)。

性悪説編集長

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編集長

大人ばかりの職場に潤いを与える純粋ロリ、
ではなく、数々の名言(悪口)を残す金髪ロリ。
登場人物の中でダントツで性格が悪い上、ギャップのような萌え要素が入る隙を与えない程にクソ編集長。
ここまでひどいと一周回って好きになるような気がしなくもなくもない(しない)。

唯一、可愛いらしいと思えたのはラーメン屋にいくと聞くとジャージに着替え、準備運動を始めたところである。
あれ?これただのおっさんじゃね?
まあこれも紹介するラーメン屋でその人の人間性を判断するというおそろしい考えに基づく行動なんですが…。

見た目がロリな理由は諸説あるらしいが個人的には、編集長からの暴言に耐えかねた編集部員たちの「編集長がロリだったら許せるのになぁ」という思いが募り、編集部員が編集長を見るとロリの姿に見える(それ以外の人にはロリに見えない)説だと思う。
本編の最有力の説と似てる感じ。

人気の出にくいキャラだが、この編集長への不満が物語を作っていくため必要不可欠な存在であるのは確か。

新ジャンル美少女岩佐

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岩佐彩芽

肝臓が弱いタイプの美少女という謎属性を編集部員で漢方薬信者。
本当に意味不明。
まあ理由なく肝臓が弱いわけではなく、編集長のせいで溜まったストレスを発散させるためにハイボールを飲み過ぎたらしい。

口癖は「死ぬよ」で、川田ちゃんが真面目さを見せるたびに言っている。
肝臓が弱いので謎の説得力があるのがなんとも言い難い。

個人的に一番印象に残っているのは、新人賞作家との下りで
ずぶ濡れで現れた受賞作家を見て、「ギリセーフね」
受賞作家がアニメのキャラTだったのを見て、「ギリセーフね」
盗作ではないかと聞かれて慌てる受賞作家を見て、「ギリセーフね」
うん、大体セーフみたいですね。
岩佐ちゃんなら作家からセクハラしてもセーhうわなにをするくぁwせdrftgyふじこlp

十分すぎるほどに尖ったキャラだが他の登場人物に比べると常識のある頼れるキャラになっている。
オギャりたい


残念系井端

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井端さくら

ただのオタク。
正確には重度のオタク。

必ず「~なんよ」「~ンゴ」が語尾に付く。
ラノベのキャラでこんな感じの話し方まで典型的なオタクに寄せているキャラって人気出にくいのでは?と考えたけど、こういう子が急に普通の話し方になる展開を想像して考えるのをやめた(萌え豚脳)。
なお本作では一貫してオタク口調のままな模様。

感情を失った浜山

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浜山かんな

一番の被害者。
加害者はもちろん編集長。

編集長に怒られすぎて痛みに鈍感になったらしい。
まるでどこかのお兄様みたいですねえ。

過去の真面目だった頃を見てみたい。

どうでもいいけどしっかりものの妹がいそう

毒使い星井

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星井菫

得意技は毒殺。
まじで。

岩佐と同じで頼れるキャラだが腹黒なせいで岩佐の方がしっかりとしてる印象。
二日酔いでみんなと同じようにダウンしてたし。

始めのキャラ紹介で『すぐ脱ぐ』って書いてあるのに、作中で一回も脱いでないんですけど!
許さん(過激派)。

一番出番が少なかった気がする。

感想

初めて川岸殴魚先生の作品を読ませていただきましたが、楽しく読ませていただきました。

作中には伏字が何度か出てくるんですが、パロネタの時の伏字の他に編集長のひどいセリフがほとんど伏字になっているんですけど、ちゃんと考えたうえで伏字にしてるんですかねえ。
自分だったら「とりあえず伏字にしとけばええやろ」みたいな考えをしてしまう。

そしてなんといってもやっぱりあとがきが秀逸だった。
自分はあとがきも含めて一冊の本だと考えているのですが、良い意味で期待を裏切るあとがきになってました。
この一冊の中でタイトル→あとがきが一番のオチなのでは?

重ね重ねになりますが、本当に面白くすらすらと読めてしまう作品でした。
コメディなので頭も使いません。
まだという方はぜひ読んでみてください。

では今回はこの辺で失礼します。
二回目にして二週間ぶりの更新になったことに驚きながら